外傷後・手術後の瘢痕拘縮(傷あと)

瘢痕拘縮とは

外傷や手術などで組織に障害が加わると、傷が生じます。
傷は、正常な組織で修復されるのではなく、“瘢痕組織”という組織で修復されます。瘢痕組織は、線維が豊富で硬いので伸びにくくなります。

また、瘢痕組織は縮む傾向があり、本来の傷の大きさより小さくなります。このため、傷跡に“つっぱり(瘢痕拘縮)”が生じ、顔や体の動きが制限されてしまう可能性があります。

治療について

治療は、基本的には手術を行うことが一般的ですが、状態に応じて内服薬、注射薬、外用薬やサポーターなどを使用し保存的治療を選択する場合もあります。

手術では瘢痕拘縮による“つっぱり”を解除した後、解除した部分が再度引きつれることのないようにするために、植皮術や皮弁術(身体の別の場所から組織を移植する方法)を行います。あるいは、Z形成術やW形成術(傷跡をジグザグに縫う方法)といった形成外科特有の方法を行うことで、拘縮の解除だけではなく、傷跡がなるべく目立ちにくくなるように配慮し、治療を行います。

瘢痕拘縮の場所や大きさ、程度によって治療法は異なるため、診察の上、最適な治療法をご提案致します。
傷跡や瘢痕拘縮があることで、生活のしづらさを感じてらっしゃる方は、是非ご相談ください。