患者様のコンプレックスを解消し、心を変える。


 形成外科とは文字通り「形(かたち)を成す」診療科です。2名の診療医でスタートした当科も、開設して約6年の月日が経った現在、診療医も12名となり講座として成熟してきました。一方で和歌山県では、美容外科、皮膚科や整形外科と混同される方がいまだに多く、形成外科が正しく認知されていません。
 顔・からだの変形や機能障害は、患者様にとって心や生活に大きく影響を与えます。われわれ形成外科医は、生まれつきやケガ・病気などで失ったものを修復し、人体の機能や見た目の障害を治療します。
 現在、微小血管外科(スーパーマイクロサージャリー)や頭蓋顎顔面外科(クラニオフェイシャルサージャリー)などの技術を駆使して、患者様の笑顔が訪れるように努めております。

診療科等のご案内

 生まれつきの疾患、ケガ、病気などにより失った組織や臓器を再建し、人体の様々な機能や外見の醜形や障害を治療します。外観を整える為には一見外からは分からない、体の土台から整えることが必要です。和歌山県立医科大学付属病院形成外科ではマイクロサージャリーやクラニオフェイシャルサージャリーを用いた高難度手術、レーザーなどを用いた最先端の技術をご提案致します。

 当院では、形成外科の専門医として外傷・腫瘍・先天異常・腫瘍切除後の再建を4つの柱としています。中でも口唇口蓋裂・小耳症・顎変形症(受け口)といったクラニオフェイシャルサージャリーやスーパーマイクロサージャリーによるリンパ浮腫の治療を得意としております。

※詳細は診療案内をご確認ください。

代表的な診療科目

■ 外傷

外傷は救急科と連携しながら、正しい初期治療を行います。止むを得ず手術治療が必要な場合には、適切な時期・手術を相談させていただきます。顔面骨の骨折、顔面外傷については、少しでも傷が目立たないように、変形・損傷の修復が可能かを重視した治療を行います。また熱傷は救急治療をはじめ、古傷の修復も行っています。

■ 腫瘍

皮膚のできもの、母斑(黒子、あざ、しみ)、血管腫(赤あざ)、ケロイドなどの切除手術・治療も得意としております。
良性腫瘍と悪性腫瘍により、治療方法は異なります。
良性腫瘍の場合には基本的にできものだけ摘出手術を行います。一方、悪性腫瘍の場合は、放置したままだと進行して増大する為、病気部分・正常部分を含めて早めに大きく切除することが必要です。

■ 先天異常

口唇口蓋裂・小耳症・顎変形症をはじめとした顔面の先天異常、手足の先天異常、その他治療を行っています。特に口唇口蓋裂は小児科、内科、耳鼻咽喉科、矯正歯科、矯正専門医、口腔外科等と連携し、専門医の観点からチーム医療を行っています。
出生時より治療を開始し、成長過程に合わせて長期間の治療になることも多い為、患者様・ご家族に十分に説明・相談を行いながら、慎重に治療を進めています。

■ 腫瘍切除後の再建

顔面神経麻痺、乳房再建、頭頚部再建、四肢再建など、悪性腫瘍切除後の再建を行っています。頭頚部外科、乳腺外科、皮膚科など、様々な診療科と協力しながら、患者様の生活の質を向上させる為の治療に努めています。

■ その他

リンパ浮腫手術、腋臭症(わきが)、陥入爪(巻き爪)、眼瞼下垂症・逆まつ毛等も積極的に行っております。

和歌山県で形成外科・クリニックをお探しの患者様へ

 形成外科は直接、「人の命」に関わることは少ない診療科ではありますが、
外見に影響を与える病気・腫瘍・怪我など、患者様の人生やメンタルに大きく関わると考えております。一言で外傷治療・腫瘍摘出と言っても、患者様一人ひとりが抱えている悩みや重要視していることは異なります。当院では、その希望に寄り添い信頼関係を築きながら、診療・治療を行うことを大切にしています。

 また患者様にとって治療の傷痕は、できる限り残したくないものです。当院では、怪我・皮膚の病変を治すのだけはなく、大学付属病院の形成外科であり、専門医としての高い技術を活かし、「きれいに治す」ことに全身全霊で取り組みます。これまで諦めていた外傷や腫瘍も、当院にご相談ください。「ただ治す」だけではなく、「きれいに治す」ことで、患者様がイキイキとした日々を過ごせることが、私たちにとっても大きな喜びです。

 和歌山県の地域に根付いた形成外科であり、患者様の人生の質(QOL)を高める専門医として、これからも多くの方のお役に立ちたいと願っています。

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