お子さん、お孫さんの頭や顔のかたちで、気になることはありませんか?
頭のかたちは、お子さんひとりひとりで違い、頭のかたちをどれぐらい気にするかも、ご本人、ご家族ともに個人差があります。そして、頭のかたちの歪みが顔のかたちまで影響することがあります。
そこで、お子さんやお孫さんの頭のかたちが気になり、何らかの病気ではないかと心配されている方の疑問や悩みに対して明確に答え、解決策を提供することが、頭・顔のかたち外来の役割です。
なぜ頭のかたちは変わってしまうの?
赤ちゃんがお母さんのおなかの中にいる時期に頭に圧力がかかり、生後、寝ている姿勢によって頭のかたちは変化します。絵のように、赤ちゃんは仰向けで寝ているので、後頭部に長い時間圧がかかり後頭部の平坦化(いわゆる絶壁頭)がみられます。この平坦化が片側だけにみられると頭位性斜頭、両方にみられると短頭といいます。向き癖による頭位性斜頭は、一般に右側の平坦化が多いですが、頭位性斜頭も短頭も病気ではないです。
頭のかたちが悪くて困ることは?
一般に頭位性斜頭も短頭も、運動・言語の発達には影響しないですが、右の目が左より出ているなど顔のかたちに影響し、メガネがずれてしまう、丸坊主にすると格好が悪い、帽子をかぶると片方にずれてしまうなど、日常生活の不便さや容姿に影響します。
では、その対処法は?
当院では頭蓋形状誘導法、すなわちヘルメットを用いた方法で行っております。頭のかたちに合わせて、オーダーメイドでつくるヘルメットは、頭のかたちと対称性を改善するために、成長の足りない部分にスペースを確保することで、対称的な頭のかたちへと誘導します。外から圧をかけて頭蓋骨を矯正する機器ではないので、矯正機器ではありません。
この方法は生後4〜6か月の間に開始することが推奨されており、治療開始が早ければ早いほど効果が高いです。医療保険を使用することはできませんので、ヘルメットによる治療は自費診療となります。当院でヘルメット療法を受ける場合は、終了まで約40万円(税込)をご負担いただきます。この費用には、ヘルメット代金のほか、ヘルメットの調整代金などが含まれています。
みための分類(Argenta分類)
I. 片側の後頭部の平坦化
II. 同側の耳介が前方
III. 同側の前額が前方
IV. 同側の頬部が前方
V. 同側の側頭または後頭部が隆起